本八幡駅すぐグランデヒロ本八幡2F
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腎臓内科

腎臓内科とは “木を診て、森も診る”

腎臓内科

腎臓や尿に関わる疾患を内科的に診断・治療するのが腎臓内科です。主に血尿やタンパク尿が続く方、腎機能が低下した方などが対象になります。

腎臓とは

身体の中央・背中側に左右に一つずつ、左は胃・膵臓の真下、右は肝臓の真下に位置しています。主に尿を作っていることは皆さんもご存知かと思います。以下に、腎臓の主な働きを示します。

  • 血液を濾過し、不要になった物質や毒素を尿として排泄
  • 水・ミネラル(ナトリウム・カリウムなど)の調整
  • 骨・ミネラル(カルシウム・リン)の代謝・調整
  • 造血ホルモンを分泌し血液量を調整

血液を濾過するのは糸球体という組織です。検診や病院で評価される腎機能は、この糸球体の濾過量というもので、血清クレアチニン値で表されます。水やミネラルの調整、造血ホルモンの分泌は尿細管という組織で行われています。

これらが障害されると、様々な症状を起こし、最終的に機能しなくなると尿が作られなくなり、毒素が溜まって吐き気・食欲不振・浮腫み・呼吸苦を起こしたりします。
腎臓疾患が怖いところは、末期状態になるまで症状がほとんど出ないことです。尿という「腎臓からの声」に早くから耳を傾けることが、非常に重要なのです。

健診などで尿の異常を指摘された(尿潜血※1、タンパク尿※2など)方や腎臓に関して不安があるという方もお気軽にご相談ください。

尿検査・テステープ
※1 尿潜血

尿に赤血球が混じることを尿“潜血”と言い、一般には、目には見えず検査紙や顕微鏡などの検査レベルで確認されるもののことを言います(顕微鏡的血尿)。これに対して目で確認されるものを肉眼的血尿といいます。このような状態になるのは、前者では主に腎臓の細かい組織内での病気が多く(糸球体腎炎など:後述)、後者では腎臓、尿管、膀胱、および尿道に何らかの異常(結石、感染、悪性腫瘍など)が起きている場合です。 疲労などからくる一過性で害の無い尿潜血もありますが、放置してはいけないケースも多く、尿潜血を指摘されたら一度は必ず医療機関を受診し、原因を明らかにしておいてください。

※2 タンパク尿

尿の中にタンパク質が出てしまうのがタンパク尿です。タンパク質は体にとって大事な成分であるため、本来は尿中に出ることはありません。タンパク質が検出されるのは、血液濾過臓器である腎臓になんらかの原因で“大きな穴”が沢山出来、傷ついている証拠です。さらにこのタンパク質は腎臓の中で第二・第三の障害を生み、腎臓の傷害を加速させます。原因として考えられるのは、急性腎炎や慢性腎炎などの腎臓に限定される病気の場合と、糖尿病、高血圧、自己免疫疾患として知られる膠原病(こうげんびょう)など、全身疾患の一部として腎臓に障害が起きる場合があります。原因によって、治療法もそれぞれ異なりますので、まずは正確な診断が必要になります。

こんな方に受診をお勧めします

  • 尿検査で「尿潜血」や「タンパク尿」を指摘された
  • 健診等で腎機能が悪いと言われた
  • 検診の画像検査で腎臓の形などの異常を指摘された
  • 疲れやすい、倦怠感、息切れがする
  • 顔色が悪い
  • 立ちくらみ、貧血
  • 尿の色や状態がおかしい
  • 顔や足がむくむ
  • 糖尿病・高血圧の治療中である
  • 家系的に腎臓病が心配
  • 自分の腎機能がどのレベルにあるか知りたい
  • 自分の腎臓が今後どうなるか知りたい
  • 透析になるリスクを知りたい
  • 自分の腎臓を守る薬があるか知りたい
  • 腎臓病の合併症(心臓・貧血・骨粗鬆症など)が気になる
  • 電解質・ミネラルの異常を指摘された

…など

腎臓内科の主な対象疾患

  • 慢性腎臓病(CKD)
  • 末期腎不全
  • 糖尿病性腎症
  • 高血圧性腎硬化症
  • 急性・慢性糸球体腎炎
  • ネフローゼ症候群
  • 多発性嚢胞腎
  • 腎結石

…など

腎臓内科でよくみられる主な症状・対象疾患

慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease)

慢性に経過するすべての腎臓病の総称が慢性腎臓病です。患者数は1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)いると言われ、“新たな国民病”とも見られています。腎臓は体を正常な状態に保つ重要な役割を担っているので、慢性腎臓病によって腎機能が低下し続けると、様々な健康リスクが生じてきます。

慢性腎臓病は、「何らかの原因で腎臓の濾過機能の低下がみられる、または尿にタンパク質が出る状態が3ヵ月以上続く」ような場合に診断されます。この疾患は生活習慣病(高血圧、糖尿病など)や、肥満・メタボリックシンドロームとの関連性も強く、誰もが罹る可能性があります。他にも腎炎などでも起こります。治療としては、生活習慣病をそれ以上悪化させないように食事療法(塩分とタンパク質の制限など)や運動療法(有酸素運動やストレッチ、体操・ヨガなどの軽い筋力トレーニング)による生活習慣の改善、血圧を下げ腎臓を保護するための降圧薬の服用(ACE阻害薬、ARB、アルドステロン拮抗薬)を、糖尿病の方であれば腎保護作用のある薬(ACE阻害薬、ARB、SGLT2阻害薬)を、肥満の方であれば減量(糖質・カロリー制限)に努め、標準体重になることを目指します。喫煙もCKD進展のリスクであり、可及的速やかに減煙・禁煙することが望まれます。睡眠時無呼吸症候群もCKD進展のリスクですので、減量やCPAP装着などの対応が必要です。

今、なぜCKDが重要か。

ここでは腎臓だけについてお話ししてきましたが、腎臓は一つの臓器としてだけでなく、全身の臓器と連動して働いています。さらに腎臓も他の臓器も一つの血管で繋がっているので、糖尿病・高血圧のような全身の血管疾患では、腎臓が障害を受けているときは既に心臓・脳をはじめ全身の臓器が同時に障害を受けているのです。

CKD stage 別 hazard map

腎臓病にもがんと同じでステージ分類があります。ご覧のように、ステージが進むと腎臓病だけでなく、心血管事故で亡くなるリスクが極めて高くなるのです。腎不全になると人工透析を行うことはご存知の方も多いと思いますが、腎不全の方で人工透析に移行する前に心血管事故で亡くなる方が非常に多いのも事実なのです。
「腎臓を守ることは生命を守ること」これは私が研鑽を積んだ東北大学病院 腎・高血圧・内分泌科の恩師である伊藤貞嘉教授の金言です。腎臓はまさに人体のかなめです。腎臓は尿検査で早期から異常を簡単に異常を知らせてくれますが、心臓や脳はなかなか異常を知らせてくれることはありません。尿は腎臓からだけでなく、身体からの叫び声であり、早くからこの声に“耳を傾ける”必要があるのです。当院では“木を見て(診て)、森を見る(診る)”診療を心がけます。皆様もぜひ一緒に“聞く耳”を持って、大事な体を守っていきましょう。

腎不全

腎不全とは、腎機能が低下して正常に働かなくなった状態を言い、急性腎不全と慢性腎不全の2種類があります。

急性腎不全は、何らかの原因によって腎機能が急速に低下し、老廃物がうまく排出されなくなった状態です。治療では、急性腎不全となった原因に対するものと、腎不全から回復するまでの腎不全期の管理の2つから成ります。

一方の慢性腎不全では、慢性の腎臓病が徐々に悪化し、腎機能は低下していきます。慢性腎不全が進行して末期腎不全の段階に至ると、腎機能が極度に低下し、そのままでは生命を維持できなくなるため、腎臓の働きを補う人工透析、あるいは根治療法である腎移植が必要になります。

末期腎不全の症状

  • むくみ
  • 尿量低下
  • 倦怠感
  • 嘔気・嘔吐
  • 食欲不振
  • 呼吸困難
  • 貧血

慢性腎不全の合併症

  • 代謝性アシドーシス(酸過剰状態)
  • 水電解質異常(体液貯留・高カリウム血症・高リン血症など)
  • 腎性貧血
  • 骨異栄養症(骨粗鬆症)
  • 全身血管合併症(心筋梗塞・狭心症・脳梗塞・脳出血など)
  • フレイル(虚弱)

腎不全では全身症状が出ます、すなわち腎臓だけの症状に留まることはありません。腎臓は全身血管と繋がっている細小血管の集合体であるため、腎臓が障害をうけ進行した状態(特に糖尿病・高血圧が原因のケース)では、全身の臓器もすでに障害を受けリスクにさらされていることになります。腎不全の管理はもちろん、全身の管理も同時におこなっていく必要があります。

糖尿病性腎症

糖尿病性腎症は、糖尿病性末梢神経障害や糖尿病性網膜症と共に、糖尿病の3大合併症のひとつです。
腎臓は細小血管の集まりであり、特に血液を濾過する糸球体は全身の血管が細分化し毛細血管となっている組織です。血糖値が高い状態が10年程度続くと、全身及び腎臓の血管が障害され、糸球体も障害を受け濾過機能が障害されます。この障害はタンパク尿として現れます。特にその一種であるアルブミン尿の検出は非常に重要であり、微量に検出される時期から治療介入しなければ糖尿病性腎症は進行していきます。

糖尿病性腎症

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糖尿病は病状が進行すると腎機能が悪化し、やがて腎不全を引き起こします。腎不全の症状は先述の通りです。初期の場合は、自覚症状がほぼありません。むくみなどの自覚症状が出た場合は、かなり病状が進行しており腎機能はほとんどのケースで改善することはありません。最終的に尿がつくれなくなってきます。その結果、体内に老廃物が溜まり、尿毒症を引き起こすようになるのです。そして、人工透析という機械で血液の不要な成分を濾過し浄化する治療が必要となります。現在、人工透析導入患者の原因疾患の第一は糖尿病性腎症です。

治療については、初期より食事療法と運動療法を基本として血糖そして血圧のコントロールをしっかり行い、悪化させないようにします。特にアルブミン尿・タンパク尿を減らすべく、降圧剤の服用やタンパク質を制限する食事療法なども行います。

高血圧性腎硬化症

高血圧を原因とする腎障害が高血圧性腎硬化症です。高血圧が長い期間にわたって続くと、腎臓の血管に動脈硬化が生じてきます。このために血管の内腔が狭くなり、腎臓を流れる血液量が減少し腎臓は萎縮して硬くなり、その機能も低下をきたします。これが高血圧性腎硬化症を発症するメカニズムです。一般に加齢による疾患ですが、最近ではメタボリック症候群や喫煙等のため動脈硬化がきているケースも多くなっています。
治療の基本は、血圧コントロールであり、そのためには減塩・減量・禁煙といった生活習慣の改善や適切な降圧薬による治療が必要です。このような高血圧の治療とともに、併行して定期的に血液・尿検査による腎機能評価を行うことも、この疾患を進行させないための重要なポイントです。

ネフローゼ症候群

腎臓病には多くの種類がありますが、なかでも大量の蛋白尿が出る疾患群をネフローゼ症候群といいます。
血液中のタンパク質が著しく減り(低タンパク血症)、その結果、むくみ、体重増加、だるさ、尿の泡立ちなどが起こります。低タンパク血症の反動で著明な脂質異常症にもなります。高度になると血管の中が極度に脱水となり、血栓症(肺梗塞など)や感染症などを合併する危険性もあり迅速な対応が必要です。ネフローゼ症候群の診断にあたっては、一般に腎臓の針生検を含めた詳細な検査が行われます。原因は糸球体の障害であり、特殊な疾患(腎炎・悪性腫瘍合併例など)、自己免疫疾患や感染症(肝炎ウィルス)、代謝性疾患(糖尿病など)、薬物によるものが知られています。

成人ネフローゼ症候群の診断基準

  • 尿蛋白3.5g/日以上(随時尿の尿蛋白・尿クレアチニン比 3.5g/gCr以上)
  • 血清アルブミン値 3.0g/dL以下

治療は、むくみをコントロールする対症療法(塩分制限や利尿薬など)と原因治療(ステロイド薬など)を行います。また、大量のタンパク尿が長期間続くと腎機能が低下するため、長期間にわたって尿タンパクを減らす治療を継続する必要があります。

糸球体腎炎

腎臓の濾過装置である糸球体に炎症が生じることによって、タンパク尿や血尿が出る疾患を総じて糸球体腎炎と言い、その主なものに急性糸球体腎炎と慢性糸球体腎炎の2種類があります。

急性糸球体腎炎は、咽頭炎や扁桃炎などの感染症(主にA群β溶連菌によるもの)の1~3週間後にタンパク尿・血尿、尿量減少、むくみ、高血圧で発症する一過性の急性腎炎症候群です。小児や若年者に多い疾患ですが、成人にもみられます。治療としては、安静のほか、水、塩分、タンパク質の摂取制限が行われます。また、急性期には溶連菌感染に対する抗生物質の投与、高血圧に対しては降圧薬と利尿薬が使用されることもあります。ほとんどのケースで、後遺症も無く治癒します。

慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)は、タンパク尿や血尿が長期間(少なくとも1年以上)持続するものを言います。原因としては、免疫反応の異常によるものが多いと考えられています。症状はほとんどみられませんが、タンパク尿や血尿のほか高血圧をきたし、腎不全の原因にもなり得ます。治療の基本は、降圧薬(RA系阻害薬)、抗血小板薬などによる薬物療法と食事療法(塩分制限・タンパク制限など)です。

腎結石

野菜・牛乳・魚

腎臓内に生じた結石を腎結石と言います。これは、そのできる場所によって、腎杯結石、腎盂結石などに分かれ、それらが大きくなったものをサンゴ状結石と呼ぶこともあります。

腎臓内にある場合は、ほとんど痛みが無いと言われます。しかし、結石が腎臓から尿管に移動し詰まると、腰から背中にかけての激しい痛みを引き起こします。尿検査、腹部X線撮影、超音波検査などによって診断をつけます。

治療については、まず痛みを抑え、結石が小さい場合は自然排石を待ちます。しかし、大きな結石や自然排石が難しいと判断されたケースでは、体外衝撃波結石破砕手術(ESWL)やレーザー砕石器などを用いた内視鏡手術での治療になります。また再発予防のためには食生活の改善が必要となります。

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