青葉メディカルケアクリニック
本八幡駅すぐグランデヒロ本八幡2F

甲状腺疾患

甲状腺とは

甲状腺

「のどぼとけ」(甲状腺軟骨先端)のすぐ下にある、重さ10~20g程度の小さな臓器が甲状腺です。蝶が羽根を広げたような形をしており、気管を取り囲むように位置しています。

甲状腺は、全身の新陳代謝にかかわる生命維持に必要不可欠なホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌しています。甲状腺疾患は、女性の患者が多いのが特徴で、男性も罹ることはありますが、女性特有の病気と言われることもあります。

甲状腺疾患とは

甲状腺疾患は、主に甲状腺の働きが異常となる疾患、甲状腺内に腫瘤ができてくる疾患、両者が合併する疾患の3つに分けられます。

甲状腺ホルモン量が異常となる疾患とその症状

甲状腺ホルモンが過剰につくられる甲状腺機能亢進症と甲状腺ホルモンが不足する甲状腺機能低下症に分けられます。主な疾患は次の通りです。

甲状腺機能亢進症

バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、プランマー病、SITSH(脳下垂体腫瘍・甲状腺ホルモン不応症)など

甲状腺機能亢進症の症状
甲状腺機能低下症

橋本病(慢性甲状腺炎)、粘液水腫、手術後甲状腺機能低下症、アイソトープ治療後、腎不全・透析 など

甲状腺機能低下症の症状

バセドウ病

概念:甲状腺に過剰なホルモンを作らせる自己抗体(抗TSH受容体抗体・TSH刺激抗体)が原因となり、甲状腺の機能が異常に亢進してしまう病気です。

症状:甲状腺ホルモンは新陳代謝・全身の活動性を司るものなので、過剰になることで動悸発汗手の震え体重減少(食べても食べても空腹を感じる)暑がりといった症状を自覚します。ホルモンが四六時中過剰に分泌を続けるので体が休まらず、疲労感イライラ落ち着かないといった症状も認めることがあります。
無治療例・治療効果不十分例では不整脈(心房細動)心不全脳卒中といった命に関わる事態にまで至ることもあり、早期診断・治療が重要になります。コントロール不良の期間が持続すれば、骨密度減少のリスクが出てくるので注意が必要です。

※目の症状について

眼球突出などの症状はよく知られています(バセドウ病眼症)が、実際にはそれほど多くはありません。バセドウ病眼症は甲状腺機能異常で起こるものではありません。原因は自己免疫機序で起こる眼窩(くぼみ)の中の炎症です。炎症による腫れ・圧迫で眼球(まぶたや結膜・角膜)・眼圧・目の神経や筋肉に異常が現れます。
症状が強い(複視・眼球運動異常など)場合はバセドウ病の治療とは別に、眼科や放射線科に併診頂き特殊な治療(ステロイド・放射線照射・種手術)が必要となります。

治療:①薬物治療、②アイソトープ(放射性ヨウ素)治療、③手術治療の3つになります。ほとんどは薬物治療でコントロール可能ですが、副作用に注意が必要です。
薬物治療はチアマゾール(MMI)を基本的に第一選択とします。定期的に血液データをみながら薬の容量を調整していきます。MMIは蕁麻疹・肝障害・白血球減少(無顆粒球症)に注意します(蕁麻疹のみの場合は痒み止めを併用)。副作用を認めた際は、プロピルチオウラシル(PTU)へ変更しますが、こちらも副作用(上記副作用に加え血管炎など)に注意が必要です。妊婦の場合はPTUを使用します。いずれにしても、薬物治療終了後でも再発率が高いので、積極的かつ確実な服薬継続と、減薬・離脱には慎重な判断が必要となります。
薬物治療に抵抗するケースでは放射性ヨード(アイソトープ)治療と手術治療が選択されます。前者は被曝の関係で妊婦・授乳・18歳未満では行いません。治療後機能が低下してきたところで、ホルモン補充療法を行います。後者は効果が高く再発率が格段に減りますが、頚部の手術痕と術後のホルモン補充療法が永続することがデメリットとなります。

無痛性甲状腺炎

概念:橋本病を背景に一過性に甲状腺に破壊性の炎症が起こることで、甲状腺ホルモンが甲状腺から漏れ出てくる病気です。ただ、炎症疾患でありながら炎症所見に乏しいため、文字通り甲状腺の痛みを伴いません。炎症が強い極期はホルモン値が過剰となる(いわゆる甲状腺中毒症)ためバセドウ病との鑑別を要しますが、炎症は数ヶ月程度で正常化してくるので症状が強くない限り基本的に経過観察になります。出産後の甲状腺機能異常の代表的疾患です。

症状:機能亢進症状のところを参照ください。バセドウ病に比べホルモン値・症状は軽いと考えられます。

治療:特異的な治療はなく、動悸・頻脈など中毒症状への対症療法を行います。

亜急性甲状腺炎

概念:“無痛性”甲状腺炎に対し、“有痛性”で発熱を生じ且つ甲状腺ホルモンが過剰となる病気です。本症も甲状腺が一時的に破壊されます。

症状:甲状腺の痛みというよりは喉や前頸部が痛いと自覚し、甲状腺は非常に硬く腫れます。ホルモン過剰により動悸などの症状も自覚します。

治療:疼痛の度合いによって、解熱鎮痛薬やステロイド製剤を使用します。数ヶ月で正常化することが一般的で、基本的に経過観察となります。その後の再発や機能低下は稀です。

橋本病(慢性甲状腺炎)

概念:甲状腺を攻撃・破壊する自己抗体(抗サイログロブリン抗体或いは抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体)により、甲状腺が破壊されてしまう病気です。慢性的に炎症が続きますので、別名:慢性甲状腺炎と呼びます。

症状:ホルモンを産生する組織が壊れ機能が低下すると、いわゆる”新陳代謝”が低下するので倦怠感意欲低下(無気力)体重増加浮腫み寒がり動作緩慢記憶力低下(特に高齢者)といった症状をきたします。また、甲状腺(前頸部)は全体的にゴム状に硬く腫れることがあります。症状のみならず代謝(コレステロールなど)が低下することにより中長期的に動脈硬化(心臓病などの原因)を引き起こします。

治療:甲状腺ホルモン製剤(レボチロキシン)の内服による補充療法を長期間行います。特に妊娠を希望される方や妊娠中の方では、通常時より補充量を増やす必要があります。上記症状は補充療法によりほとんど解消します。

※ 橋本病=甲状腺機能低下症 と言い切れません。

上記の自己抗体が陽性でも甲状腺機能は正常に保たれることも多くあります(この場合は経過観察になります)。また、”慢性” 甲状腺炎となる前の初期段階の甲状腺炎では、むしろ甲状腺が破壊されるので機能亢進症状となる方も多いです。しかし、徐々に低下してくるケースも多いので定期的な診察が必要です。逆に現在低下していても、補充療法中に徐々に回復してくることもあります。橋本病におけるホルモンレベルはまちまちなのです。

成人女性(特に30〜50歳代)の5〜10%程度が罹患するとも言われているので、決して稀な病気ではありません。体調に異常を感じたら、一度は疑って調べるべき病気と思われます。

甲状腺内に腫瘤ができる病気

腫瘤には良性と悪性があります。いずれのほとんどが寿命に影響しないと考えられています。良性では以下のようなものがありますが、手術を行うべきものは少なく経過観察するものがほとんどです。もし、悪性即ち甲状腺がんであっても、胃がんや肺がんなどの他のがんと比べおとなしいタイプが多いので、悪性という診断が下りても落胆すべきではありません。診断にはエコーや針細胞診を行うことが多いので、必要に応じて検査が可能な専門施設へ紹介致します。

甲状腺良性腫瘍

腺腫、嚢胞、腺腫様甲状腺腫など

甲状腺悪性腫瘍

甲状腺がん(乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がん)、悪性リンパ腫など

甲状腺の病気は、いずれもきちんと治療すれば治るケースがほとんどです。ホルモンの分泌異常のような症状が出ても、内服薬(チアマゾール・プロピルチオウラシル・ヨウ化カリウム)、アイソトープ(放射性ヨウ素)、手術などでしっかり治療すれば、多くは何ら問題なく日常生活を送れるようになります。

こんな症状の方には受診をお勧めします

機能亢進
  • 髪の毛の狭小化・脱毛
  • 汗をものすごくかくようになった
  • 肝腫大
  • 嘔気、嘔吐、下痢
  • 手の震え
  • 目が腫れてきた、大きくなってきた
  • 首の腫れ、甲状腺腫大
  • 心臓がドキドキする
  • 食欲亢進、食べても食べても太らない
  • 性欲低下
  • 無月経
  • イライラする
  • 活動性亢進、落ち着きがなくなった
  • 高血糖
  • 暑がりになった
  • コレステロール値が著しく低下
機能低下
  • 薄毛
  • 脱毛
  • 顔が腫れぼったい
  • 乾燥肌・肌荒れ
  • 便秘
  • 手先の冷感・腫れ
  • 眉毛が薄い
  • 甲状腺の腫れ
  • 徐脈
  • 食欲が低下した
  • 不妊症
  • 生理が重い
  • 手根管症候群
  • 体重が増加した
  • 記憶力が低下した
  • 寒がりになった
  • 疲労感が強い

当院で行える検査

  • 採血検査(甲状腺ホルモン・各抗体価・腫瘍マーカーなど)
  • 超音波検査
  • 心電図

※当院では細胞診は行っておりません(必要な際は専門機関に紹介しております)

〒272-0023 千葉県市川市南八幡4-4-26 グランデヒロ本八幡2F

tel.047-379-1808

総武本線「本八幡駅」より徒歩2分
都営新宿線「本八幡駅」A1,2,3出口から徒歩30秒
京成本線「京成八幡駅」出口1から徒歩4分

[休診日]金曜・土曜午後・日曜・祝日
※土曜 8:00〜12:00(8:00〜11:30を完全予約制)
受付時間 日祝
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